小針進「韓国と韓国人」平凡社新書(1999年) ISBN:4582850243

 韓国駐在経験の長い著者が肌で感じた韓国の人々の様子を紹介した本。導入部で我々が彼の国の人に抱いている先入観的印象を列挙し、読み進める内にそれらの当否が解る、という構成がおもしろい。政治思想の違いや南北統一に関する論考にも興味を引かれた。
 本書はIMF危機当時に書かれている。その後、ワールドカップの共催や韓国ドラマの大流行、「拉致」など、朝鮮半島と日本との関係は大きく変化してきていると思う。最近のレポートも読みたいところ。