2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

萩谷雅和ほか「あなたを護る反論術」生活人新書(2004年) ISBN:4140881186

日常生活や仕事など様々な場面において遭遇する意にそぐわぬ出来事に対し、具体的な反論事例とそれに対する反応を予測して、望ましい結果を得るためにはどう反論していくのがよいのかを考察した本。弁護士3人による共著だが、法律論的反論はほとんど登場し…

林幸司「ドキュメント精神鑑定」洋泉社新書(2006年) ISBN:486248008X

医療刑務所で13年あまり勤務するなど精神障害受刑者の診療と精神鑑定の最前線に長く携わった著者が明らかにする精神鑑定の実態。多数盛り込まれた実例には専門的ながら適切な説明が付され、門外漢にも理解しやすくまとめてくれている。常人の理解を超える言…

武内孝夫「こんにゃくの中の日本史」講談社現代新書(2006年) ISBN:4061498339

江戸時代末期から換金性作物として急速に発展したコンニャク作り。その生産量増大・流通経路拡大の事情をたどり、コンニャクがいかに日本に根付いていったかを明らかにしている。またその過程で、軍事目的という意外な利用法があったことにも触れている。こ…

丸田隆「裁判員制度」平凡社新書(2004年) ISBN:4582852327

2009年から導入される裁判員制度とはどのようなものなのか。諸外国の類似制度や今回の導入に至る経緯もふまえつつ具体的制度を紹介し、その問題点をも指摘している。日本の国民性にそぐわぬという理由で葬られた陪審制度であるが、著者によると陪審制こそが…

茂木仁史「入門日本の太鼓」平凡社新書(2003年) ISBN:4582851770

日本の太鼓の構造や打法を紹介し、風俗習慣や伝統芸能との関わり、演奏の最新事情にいたるまで幅広く紹介している。写真がほどよく盛り込まれているのも見やすくてよろしい。 腹に響く太鼓の音が楽しくて盆踊りの櫓を見上げていた頃が懐かしく思い出される。

木村浩「情報デザイン入門」ちくま新書(2002年) ISBN:4480059709

情報デザインとは「人と物(環境)と情報のコミュニケーションをはかるデザイン」のこと。筆記文字から活字、そしてWebへと道具は変化し、伝える事の重要性はさらに増している。いかに正確に、わかりやすく情報を伝達していくかを考察した一冊である。著者は…

安部司「食品の裏側」東洋経済新報社(2005年) ISBN:4492222669

食品添加物業界で長年働いた著者による警告の書。さまざまな事例を挙げ、身近な加工食品にいかに多種多量の添加物が用いられているかを指摘する。本書には化学物質の名称こそ出てくるものの、その害毒については一切触れられていない。脅かすだけ脅して後の…

中谷和夫「とりあえずビール やっぱりビール!」日文新書(2003年) ISBN:453725145X

歴史、種類、製造法、美味しい飲み方、そして健康法に至るまで、S社でビール造りに携わる著者による「ビール大全」である。各項目ともわかりやすく、読み進むうちにビールの何たるかを理解できた。 私は「ビール=麦100%」主義者。ドイツのビール純粋令を…

矢幡洋「とにかく目立ちたがる人たち」平凡社新書(2006年) ISBN:4582853064

芸人、政治家など、若者に限らず目立つことを良しとする人間が増えている。著者はそれを演技性性格者(ヒストリオニクス)と自己愛性性格者(ナルシスト)とに分け、その思考形態を分析して如何なる理由により彼らが「目立ち」の行動をとるのか、そして彼ら…

吉田新一郎「『学び』で組織は成長する」光文社新書(2006年) ISBN:4334033393

一人で、二人で、あるいは組織において、「学び」により自己を高めていく22の方法を紹介した本。通読して得た結論は『学ぶ意欲のあるものは伸びる可能性を持っている』という至極当然のものでした。

五十嵐太郎「過防備都市」中公新書ラクレ(2004年) ISBN:4121501403

犯罪被害への不安が高まる日本の都市。住民や学校は警察に頼るばかりでなく自衛策をとるようになってきた。著者は建築の専門家として「過防備」化する都市の生態を多角的に分析している。その視線は閉ざされた構造や監視カメラなどハードウェア偏重の思想に…