復本一郎「俳句と川柳」講談社現代新書(1999年) ISBN:4061494783

 同じ五七五の十七音からなる「俳句」と「川柳」。その違いを成り立ちから説明し、それぞれのあるべき姿までを提示している。そうした理論に加え、多数の実例をもとに鑑賞の仕方までを教えてくれる。「季語のあるなし」「滑稽さ」により区分されるのではなく、「切れ」の有無こそが両者を分ける基準だとする。
 「俳句は高尚、川柳は大衆的」、そんな思いこみを排するとともに、一句ひねりたくなる本でした。