石井孝明「京都議定書は実現できるのか」平凡社新書(2004年) ISBN:4582852181

 1997年、十分な検討もなされずに削減目標を定めてしまった京都議定書。本書では国際間の不公平や削減目標の実効性を検証し、あるべき姿を描き出している。事実上世界一厳しい目標を国民不在のまま締結・批准してしまった政府と国会の責任は重いと思う。
 2005年2月に正式に発効したが、「地球環境のため」との前書きが付くとよく考えずに是認してしまう世の趨勢に流されぬよう、今一度立ち止まって考えてみたい。