現代日本の政治的・社会的問題を多数指摘し、その背景を探りつつ解決策を模索する一冊。本書における問題意識には共感できるものが多く、特に刑法第39条第2項を廃止せよとの主張は全くそのとおりだと思う。また、現政権の「構造改革」のまやかしについても、その意味合いが良く理解できた。
改革が進まず停滞する政治と経済、お追従しかできないマスコミの報道とそれに煽動される大衆。危機的状況を打破するには個々人の意識改革しかあり得ない。こうした本はそれを考える一つのきっかけになると思う。賛成するにせよ、反対するにせよ、もっと広く読まれると良いのだが…。