釣られない魚が大物になる/南淵明宏

 著者は心臓外科医。その現場における知見や、耐震強度偽装、論文ねつ造、医療事故、雪印事件などを引き合いに出し、仕事、ひいては人生における倫理とは何か、そしてそれを貫くべき時があると説いている。
 特権意識を持つことなく自信と誇りを持つべし、という著者の主張の実行は難しいが、理念としては大きく頷けるものがある。心すべし。