かけがえのない人間/上田紀行

かけがえのない人間 (講談社現代新書)

かけがえのない人間 (講談社現代新書)

 人間の価値が軽んじられている現代日本社会。そこで自らの存在意義を見失い迷える人に送る人生訓である。ダライ・ラマとの対話や自らの人生体験を通じて著者は、自分がかけがえのない存在であると認めること、そして未来の希望に向かって自ら行動することを説いている。誰もが幸せに暮らせる、愛と思いやりのある社会の実現――私たちが競争と他人の評価の影で失ってしまったものを如何に取り返していくかがその鍵となるのだ。
 正論であると思う。ただ、あまりに正しすぎて、眩しすぎて、近寄ることすら難しい…。