ココロが壊れないための「精神分析論」/加藤諦三

真面目で明るい普通の子が何故凶悪事件を起こしたのか。
「行動の裏には動機がある」と見る著者は「礼儀正しいのは不安感や恐怖感から」(P.46)であるとし、

「『よい人』といわずに『神経症的傾向の強い人』といえば『なぜ?』でなく『やっぱり』ということになります。(P.151)

と看破する。

著者の講義(社会学)を受けた当時にはピンとこなかったErich Seligmann Frommらの精神分析論が、数十年を経た今はとても良く理解できる。
んー、もったいないことをしたものだ。