草野厚「癒しの楽器パイプオルガンと政治」文春新書(2003年) ISBN:4166602985

 豪華な音楽堂の象徴的存在であるパイプオルガン。その導入から運用に至るまでの背後に渦巻く政治的要素をあぶり出す好著。公共ホールの設置物でありながら市民に開放されていないオルガンが大多数であることに驚かされる。本書ではオルガンをホールの飾りに終わらせず有効活用する方策についても述べられており、関係者に是非一読してもらいたいものである。
 オルガンが管楽器であるということも、恥ずかしながら初めて知りました。