山脇直司「公共哲学とは何か」ちくま新書(2004年) ISBN:448006169X

 前世紀の「滅私奉公」とその反動である「滅公奉私」。その双方を乗り越えた「活私開公」という理念のもと、他者の尊厳を媒介として、個人の尊厳と公共性を両立させる公共哲学が成立するとしている。なかなか理解の難しい学問分野であるが、皆が心得ておくべき事柄でもあります。
 「自由と勝手は違う」。そんな言い古された一節が今更のように思い浮かぶ。