加藤健二郎「戦場の現在」集英社新書(2005年) ISBN:4087202836

 近代戦における「戦場」はどのようなものなのか。兵士はどのように行動しているのか、ジャーナリストはいかなる手法で取材を行っているか、数々の戦争地域に潜入した著者ならではの迫真のレポート。陣地の作り方から印パは臨戦態勢にないことを見抜いたり、イラク戦争における米軍の快進撃の真相を明かすなど、中米・旧ユーゴ・イラクなどの戦争地域に入った著者ならではの視点だろう。
 ハイテク兵器による空爆は人の痛みを感じさせない。血を流すのは、いつも民衆なのだ。