谷口研語「地形で読みとく合戦史」PHP新書(2003年) ISBN:4569633439

 古代から近世まで、日本国内で行われた合戦を地形により類型化し、その地における双方の戦略から戦闘の結末までをたどった本。大軍が衝突する「原」、防衛線の争いとなる「川」、奇襲攻撃の「狭間」など、なるほど地の利を得た側が勝利した理由がよく分かる。
 こうした状況は今日でも、ゲリラ戦はもとよりハイテク兵器による近代戦においても形を変えて通用する理論だろう。