長部日出雄「仏教と資本主義」新潮新書(2004年) ISBN:4106100630

 著者によれば、日本の歴史には奈良時代から江戸時代を通じて、マックス・ウェーバーが近代経済の革新的な原動力であるとした「資本主義の精神」が脈々と流れているという。仏教の先導者の思想と西洋の近代経済学とを連動させるという著者の考えは論理的で明快であった。
 閉塞感の強い日本経済。現状を打開するためにも何らかの刺激が必要である。それが仏教思想であっても悪くはないと思う。…って、これも「ぷちナショナリズム」だろうか。