高山一彦「ジャンヌ・ダルク」岩波新書(2005年) ISBN:4004309689

 15世紀の英仏百年戦争末期に彗星のごとく登場した乙女ジャンヌ。英軍に包囲されたオルレアンを解放し、国王を正式に戴冠させるも敵に囚われの身となり、異端審問を受け火刑に処され短い命を終えてしまった。本書では裁判記録とそれの後世における解釈を繙き、ジャンヌの実像に迫っている。
 「白馬にまたがる甲冑の乙女」などとイメージばかりが先行しているジャンヌだが、当時は冷静に受け止められていたようだ。