増田義郎「太平洋−開かれた海の歴史」集英社新書(2004年) ISBN:4087202739

 16世紀・大航海時代以降、欧米列強によって分割支配されてしまった太平洋の島々。そこには日本の存在が微妙に影を落していた。そんな歴史の過程をしっかりと見据え、これからのあるべき姿を考えさせてくれる一冊。
 南の島の楽園伝説は夢物語であるが、どこか心そそられるものがある。南米でも縄文土器類似のものが出土しているとのこと、もしかしたら数千年の昔から南の島々との交流があったと考えるのも楽しいことだ。