大鹿靖明「ヒルズ黙示録・最終章」朝日新書(2006年) ISBN:4022731133

 ライブドア事件村上ファンド事件について、公判記録や関係者からの詳細な取材により実態を明らかにしようとした本。単純な「堀江悪玉」論とは一線を画したスジ読みが興味深い。事件の真相もさりながら、著者による検察批判も展開されている。取材対象に近づくと無意識のうちに共感してしまうこともあるとかないとか。堀江被告実刑判決が下されるとは、よもや思わなかっただろうが。まぁ真相はやはり神のみぞ知る、ということなのだろう。裁判の決着はまだ暫く先だろうが、今後の行方にも留意していきたい。