三田誠広「父親が教えるツルカメ算」新潮新書(2006年) ISBN:4106101750

父親が教えるツルカメ算 (新潮新書)

父親が教えるツルカメ算 (新潮新書)

 小学生の頭を悩ませるツルカメ算など、中学校入試問題には難問奇問が多い。しかし、基礎的な考え方を踏まえて論理的に考えれば、それらは容易に解くことができる。同様のことは分数の割り算や図形の面積など、算数〜数学を苦手にする人が避けて通ろうとする問題についても言える。そうした解法のヒントと論理的考察の重要性を父親が教えてやることにより、子供が未来を切り開く力を身につけさせようという壮大な提案が本書である。言わば算数入門に仮託した教育理論と言えようか。
 そういえば、ワタクシは勉強の環境は整えてもらったけれど、勉強を教わったのは小学校低学年までだったろうか。勿論「父母が働いてくれているから自分たちも食べていけるのだ」ということは無言の教えで受け取っていたのであるが。