ロック・フェスティバル/西田浩

ロック・フェスティバル (新潮新書)

ロック・フェスティバル (新潮新書)

 新聞の文化欄担当としてばかりでなく一ファンとしても数多くの洋楽系ロックフェスティバルを見聞してきた著者。フジロックサマーソニックなど夏フェスの経過をたどり、運営者側の思いと観客の嗜好、出演者側の事情などを織り込みながら、日本におけるフェスティバルのあり方を志向した一冊。職業柄、特権的な立場で会場にいられる著者の身分は羨ましい限り。「○○に会えた」という類の自慢話に付き合わされるのは閉口するが、まぁフェスティバルの雰囲気は感じることができた。
 有名どころが多数参加する夏フェスのお祭り気分も良いが、無名の才能に出会えるライブハウス巡りもまた良いものですぞ。うん。