郵便局を訪ねて1万局/佐滝剛弘

郵便局を訪ねて1万局―東へ西へ「郵ちゃん」が行く (光文社新書)

郵便局を訪ねて1万局―東へ西へ「郵ちゃん」が行く (光文社新書)

 風景の挿絵入り消印(風景印)を求めて日本全国津々浦々。1万余の郵便局を訪れた紀行文。郵趣と言えば切手収集と初日カバー、あとはせいぜい旅行貯金しか知らなかったが、なるほど収集家の対象物は「なんでもあり」なのですな。鉄道全線乗車を達成したワタクシも国内各地を訪れたが、著者はもっとすごい。その行動力と資金力(!)には羨ましいやら呆れるやら。
 著者は民営化後の将来に不安を抱いているが、今後とも郵便の全国均一料金が維持されるか、或いはまた維持すべきなのかはよくわからない難問である。そうした中、効率化の観点からすると風景印はあらずもがな、なのだが……。