日本語を叱る!/加賀野井秀一

日本語を叱る! (ちくま新書)

日本語を叱る! (ちくま新書)

 漢語に高尚さを、カタカナ語にカッコ良さを感じてきた日本語。そうした外来語と和語との対比を縦糸にとり、「以心伝心」に依拠しオノマトペの多さなど情緒的に過ぎる側面を横糸として、日本語の中にもっと論理性を取り込むべしと主張している。仲間内だけで通用する若者言葉だけを語る「ボキャ貧」世代が次第に増殖する今、日本語のあるべき姿はどんなものなのだろう。開かれた言語であるべしという著者の考えにワタクシも基本的に賛同するものである。