桶屋の挑戦/加藤薫

桶屋の挑戦 (中公新書ラクレ)

桶屋の挑戦 (中公新書ラクレ)

 日本の木桶作りの実情はどうなっているのか。堺の酒桶作り職人を中心に、林業家から桶屋を経て造り酒屋、さらには再生へとつながる縁を描いた一冊。かつて生活に密着した道具であった木桶は大半がその役割を終えてしまったが、今なお「木桶」にこだわる人もいる。経済性・合理性から見たら最善の選択ではないかもしれないが、そうしたものでは計れない値打ちというのもまたあると思う。