使い捨て店長/佐藤治彦 編著

使い捨て店長 (新書y)

使い捨て店長 (新書y)

 外食産業やコンビニエンスストア、服飾店などで常態化しているという「店長=名ばかりの経営者・管理職」。月給取りから独立を求めてフランチャイズチェーンに加盟したのに独立自営とは全く言えなかったり、雇われ店長として管理職とされているために残業代が支払われなかったり、両形態とも大変気の毒な状況にあることが各著者の熱のこもったレポートから伝わってくる。
 労働者が不当に取り扱われることは許されないと思うが、それが全てコストとして顧客に跳ね返ってくるとしたら…。そんな自己チューなことではいけませんな。偶然だが、本書は話題となっているハンバーガー店で大部分を読んだ。カウンター内にはてんてこ舞いしている店員(正社員? 店長か?)と要領を得ずにへらへらしている学生バイト?を見て、複雑な思いにかられた。

 それにしても誤植の目につく本でした。やれやれ(2008年3月21日発行の初版による)。