ウェブ時代の暗号/熊谷直樹

 情報の秘密を守るため、或いはなりすましや改竄を防ぐため、インターネット上では様々な暗号化技術が用いられている。それらの原理や経緯、運用法などを詳細に解説した一冊。理論部分についてはやや難解なところもあるが、素人が簡単に理解できてしまうようでは暗号として成り立たないのだとも思う。Internet Explorerの「ツール」→「オプション」→「コンテンツ」→「証明書」などというところは今まで関心を払ってこなかったが、こうしたところを信用することにより情報の安全性が守られているのだということがよくわかった。SSLによる保護やメールの送受信にかかるサーバーの認証などについても改めて勉強することができた。