福原直樹「黒いスイス」新潮新書(2001年) ISBN:4106100592

 特派員として6年間滞在した著者が明らかにする、知られざるスイスの「素顔」。永世中立を守り続け、白銀のアルプスに象徴される観光立国といった美しいイメージの一方で、人種・民族に関する思想やマネーロンダリングなどに関わる負の側面もあるという。どこまでが事実なのか私には確かめるすべもないが、かの国にも闇の部分はあるに違いない。尤も、世界中どこを探しても完全無欠の国などあるはずもないのだが……。