斎藤潤「日本《島旅》紀行」光文社新書(2005年) ISBN:4334032990

 日本の離島34を巡った紀行文。著者はなるべく自らの足で歩いて地元の人と話をすることを心がけているようで、単なる案内書的紹介に留まらない。鉄道の走らぬ所になかなか足が伸びない私にとっては本書で紹介された島の殆どが未踏の地で、興味深く読むことができた。とはいえ読み進むうちに、著者の目線が「旅行者」としてのものを離れ得ず、島賛歌になってしまっているのが気になってしまった。