小谷野敦「帰ってきたもてない男」ちくま新書(2005年) ISBN:4480062467

 自ら「もてない男」と名乗る著者が跳梁跋扈するフェミニスト連中を一刀両断、返す刀で恋愛や結婚、出会い系サイトなどを次々と斬りまくる。一度結婚し、離婚した著者ならではの迫力と説得力が溢れているといえよう。
 サブタイトルに「女性嫌悪を超えて」とあるが、著者の根底には美しき理想の女性像と現実界の女性との乖離を赦せない、認めたくない思いがあるのではないか。それはどこか「女性嫌悪」に通じるものがあるように思える。