小笠原喜康「議論のウソ」講談社現代新書(2005年) ISBN:4061498061

 統計・権威・時間経過・ムード先行という4つの要素により、まことしやかに唱えられる少年犯罪増加・ゲーム脳・ケータイの電源断・ゆとり教育にまつわる主張の危うさを指摘し、ものごとの本質を見る目を養う数々の方法論を提示している。
 著者の論に賛同したり反論したりしながら、すぐに読み終えてしまった。知性の端っこをくすぐる書物との出会いは楽しいものである。