『カルト』を問い直す/櫻井義秀

「カルト」を問い直す―信教の自由というリスク (中公新書ラクレ)

「カルト」を問い直す―信教の自由というリスク (中公新書ラクレ)

 宗教組織が一般市民を騙し害悪を与えるカルト問題。精神的被害、経済的被害から身体的被害に至るまで様々な社会的迷惑を引き起こすカルト教団が今なお存在し続けている。そればかりか巧妙な手口で信者を増やし、我々の平穏な生活を脅かそうとしている。著者の重層的調査と綿密な考察により、信教の自由と公共の福祉の均衡、暴力行為に走るカルトの窮状、地域住民との軋轢、大学に於ける勧誘行為の危険性などを明らかにしている。
 カルト問題は決して他人事ではなく、いつ我が身に降りかかるとも限らないのだ。