年金無血革命/永富邦雄

年金無血革命 (文春新書)

年金無血革命 (文春新書)

 少子高齢化、大量の未納者、負担増、給付の切り下げ等々、山積する問題点を抱える日本の年金制度。諸外国と日本の制度の歴史と現状、問題点を分析し、金融市場の変革を踏まえながら、年金制度の改革の方向性を示している。書名の「革命」は穏やかではないが、既存制度のままでは早晩立ちゆかなくなることでもあり、思い切った変革をすべしという主張も理解できる。
 経済成長に甘えて改革を怠ってきた国会と政府の責任は重く、それを許してきてしまった世代もまた被害者でありつつ加害者でもあるわけだ。ワタクシは年金の給付を期待できないクチではあるが、まぁ親のそれを支えているのだという一点できちんと納付しているのです。