死にたくないが生きたくもない。/小浜逸郎

死にたくないが、生きたくもない。 (幻冬舎新書)

死にたくないが、生きたくもない。 (幻冬舎新書)

 加齢と共にやってくる「老い」。心身両面における衰えは必然のものだが、その一方で「生涯現役」をめざし健康維持・気力増進を呼びかける言説も止むことがない。老境の入り口に差しかかった著者は自らの思いをもとに、あるがままに受け入れて年相応にふるまうよう呼びかけている。老いの状況とその受け止め方は個人差の大きな問題で、あるべき姿はいかなるものなのか、そして自分がどうしていくのかは今の時点ではわからない。まぁ流れに逆らうことなく、さりとて無為に流されるばかりでもなく、適当に舵を取りながら生きていかれたらよいのだが。まぁ生きていれば、のお話です。