メロスが見た星/?名博・えびなみつる

メロスが見た星―名作に描かれた夜空をさぐる (祥伝社新書 (025))

メロスが見た星―名作に描かれた夜空をさぐる (祥伝社新書 (025))

 新旧の日本文学(一部、漢詩も含む)に描かれた星や天文現象などを、文系・理系両面の視点から解説している。本書内では今は亡き渋谷・五島プラネタリウムにまつわる叙述も散見され、そこに熱心に通っていた小学生の頃を懐かしく思い出した。
 「文学」というと虚構ばかりが存在するかのように考えがちであるが、実際には(当然のことながら)科学的に正確な描写も多数あるのだ。現実の星空と重ね合わせてみる楽しみもまた格別のものである。

 なお、著者名の?は「さかなへんに『老』」である。